『学校教育の現場で役立つ2冊の本：教員と生徒の関係、そして教育の本質とは？ 』学校現場のリアルな姿とは!!?
💡 教員と生徒の関係におけるリスクとコミュニケーションについて解説します。
💡 学校現場における教員と生徒の関係について、2冊の本を題材に紹介します。
💡 教育の現場で起こる「マジカルな感触」や、学校教育の現状と課題について解説します。
それでは、最初の章から詳しく見ていきましょう。
教員と生徒の関係：リスクとコミュニケーション
教員は大変な立場にあると感じました。
公開日:2019/04/01
✅ 学校における児童生徒の災害に対する補償制度として、日本スポーツ振興センターとの災害共済給付契約があり、授業中だけでなく登下校や昼休みなども「学校の管理下」に含まれます。
✅ 教職員が教育指導等をめぐりトラブルに巻き込まれ、損害賠償責任を負う場合に備え、補償する共済制度があります。
✅ 社会応援ネットワークは、東日本大震災をきっかけに設立され、学校現場からのニーズに応え、心のケア、防災、共生社会に関する出張授業や教材作り、情報発信を行っています。コロナ禍では「こころの健康サポート部」サイトを立ち上げました。
さらに読む ⇒寺子屋朝日│すべての人の「学び」を応援する出典/画像元: https://terakoya.asahi.com/article/15056992教員も生徒も、それぞれ大変な立場にあると感じました。
教員は生徒との関係において、リスクを恐れずに踏み込むことが重要だとされています。
生徒の心を開くためには、生徒に『こいつ、体張ってるな』と感じさせるような指導をすることも有効です。
教員の指導は属人的な側面を持ち、生徒は教員の個性を吟味しながら指導を受け入れます。
金時鐘さんのエピソードのように、教員は生徒と正面から向き合い、生徒から反発を受けることもありますが、それが生徒とのコミュニケーションを深めるきっかけになることもあります。
また、生徒から『怒られたい』というメッセージを受け取る場合もあり、生徒の挑発に怒ることで、逆に関係性が深まることもあります。
教員と生徒の関係は、常に変化し、複雑なものであり、教員は生徒とのコミュニケーションを深めるために、常に努力し続ける必要があります。
教員は、生徒と信頼関係を築くことが重要だと改めて感じました。
『学校するからだ』：教育現場の「マジカルな感触」
学校現場のリアルな様子が目に浮かびます。
公開日:2023/05/10
✅ 本書は、現役教員である著者が、学校現場で経験した生徒や教員の姿、部活動や授業を通して感じた「身体」と「言葉」の躍動を描いたノンフィクションです。
✅ 著者は、生徒と教員の言葉や行動、そしてその背景にある感情や思考を、時にユーモラスに、時にシリアスに描写することで、学校という閉鎖的な空間の中に存在する、予想外の面白さや深みを見事に表現しています。
✅ 部活動、授業、教員、生徒、行事など、学校生活の様々な場面を通して、著者は「学校とは生徒と教員がそれぞれの身体でもって生きられる場所である」という自身の持論を展開し、読者に学校に対する新たな視点を与えるとともに、教育の本質について考えさせます。
さらに読む ⇒晶文社出典/画像元: https://www.shobunsha.co.jp/?p=7364教育の現場では、様々な問題がある一方で、生徒と教員の「マジカルな感触」も大切だと感じました。
矢野利裕先生の『学校するからだ』は、学校現場で起こる様々な出来事に対して、正論と現場主義の狭間にある「あいだにあるような言葉」を探求する一冊です。
著者は、学校という場所が抱える問題点を外部からの批判だけでなく、内部からの視点からも分析し、教育の現場で起こる「マジカルな感触」を大切にしようと訴えます。
特筆すべきは、2章の「授業」における、一斉教授型とアクティヴ・ラーニング型の対比です。
矢野先生は、あくまでも「生徒を授業に巻き込む」という目的を重視し、手法そのものに固執することの危険性を指摘します。
形式に囚われず、生徒の主体的な学びを促すことが重要であるというメッセージが、現代の教育現場に示唆を与えてくれます。
学校という空間は、生徒と教員にとって特別な場所なのですね。
学校教育への新しい視点：文化と経験
日本の学校教育の課題について深く考えさせられました。
✅ 日本の学校教育は、学年が上がるにつれて子供の個性を抑圧し、社会のニーズに合わせてつくられているため、子供たちの負担が大きくなっている。
✅ 日本の学校教育では、大人の意見が子供たちの未来を決めがちで、子供たちは自ら学び、意見を言うことを制限されている。
✅ 日本の学校教育は、子供たちのチャレンジ精神を阻害し、周りの意見に流されて自分の意見を言えなくなる可能性がある。
さらに読む ⇒ウスビ・サコ氏に聞く】日本の学校教育に感じる違和感出典/画像元: https://www.kyobun.co.jp/article/cu20200928本書は、学校教育に対する新しい視点を与えてくれます。
本書は、学校という場所への新鮮な視点を提供し、教育のあり方について改めて考える機会を与えてくれる作品です。
音楽や映像作品など、様々な文化的な要素を取り入れながら、学校教育の現状と課題を多角的に考察しています。
さらに、学校現場における「マジカルな感触」という言葉で表現されるような、教科書では学べない大切な経験の存在を改めて認識させてくれます。
学校教育は、子供たちの個性を尊重し、創造性を育む場であってほしいですね。
ブラック校則と生徒の主体性：教員と生徒の関係
ブラック校則の問題は、生徒と教員の双方にとって難しい問題ですね。
公開日:2023/04/18
✅ この記事は、教員である矢野氏と林氏の対談形式で、学校における「ブラック校則」や生徒の主体性について議論している。
✅ 矢野氏は、ブラック校則が問題視される際に、生徒側の主体性や行動が軽視される傾向があると指摘する。生徒会による規則改正の事例を紹介し、生徒の訴えかけや粘り強い交渉によって不合理なルールが改善されたことを示す。
✅ 林氏は、政治学的な視点から、規則改正における「利益の配分」の重要性を強調する。教員間の意見調整や生徒会との協力によって、双方にとって受け入れやすい落とし所を見つけることの難しさについて言及する。
さらに読む ⇒好書好日｜Good Life With Books出典/画像元: https://book.asahi.com/jinbun/article/14884542生徒の主体性と教員の役割、どちらも大切であることがわかります。
「ブラック校則」という言葉が飛び交う中で、学校における生徒の主体性をどう捉えるべきか、教員である矢野氏と林氏は、自身の経験を交えながら議論を展開する。
矢野氏は、ブラック校則が問題視される際に、生徒側の主体性や行動が軽視されがちであると指摘する。
生徒が不合理な校則に立ち向かう姿は、単なる「悲劇」として語られるのではなく、主体性や行動力を示すものとして捉えるべきだと主張する。
具体例として、矢野氏が勤務する学校における生徒会による規則改正の取り組みが紹介される。
生徒会は、バス遅延による遅刻の取り扱いに関する不合理な規則に対し、アンケート調査などを通じて根拠を示し、学校側に訴えかけた。
林氏は、政治学の視点から、教員の立場と生徒側の立場における「利益の配分」を考慮した上で、生徒会と教職員間の橋渡し役を担ったことを語る。
規則改正に向けた職員会議では、教員それぞれの立場を理解し、受け入れられる範囲を探りながら議論を進めたという。
このエピソードを通して、矢野氏と林氏は、学校におけるルールや問題に対する生徒の主体性と、教員の役割の重要性を強調する。
生徒の主体的な行動と教員の柔軟な対応によって、より良い学校環境が実現できる可能性を示唆している。
生徒の主体性を尊重し、教員も生徒と協力して問題解決に取り組むことが重要ですね。
オンライン授業と学校の本質：コロナ禍における教育
コロナ禍における教育の変化は、大きな課題ですね。
公開日:2023/07/06
✅ コロナ禍における「3密」の重要性と、学校教育の変化について、著者は自身の経験に基づいて考察している。
✅ 特に、GIGAスクール構想など、コロナ禍を機に進められた政策が、教育のあり方や社会構造に与えた影響を「ショック・ドクトリン」の観点から分析している。
✅ 著者は、コロナ禍の経験を検証し、未来への教訓として記憶にとどめておくことの重要性を訴えている。
さらに読む ⇒ニュースサイト出典/画像元: https://mainichi.jp/premier/health/articles/20230628/med/00m/100/005000cオンライン授業を通して、学校の本質的な役割について改めて考えさせられました。
3年前の突然の一斉休校から3年が経ち、教育現場におけるオンライン授業の実態と、学校という場所の意義について、教員の視点から考察した文章です。
著者は、自宅からのオンライン授業の困難さ、特にインターネット環境や端末の格差、オンライン授業における生徒とのコミュニケーションの難しさ、無人の教室での授業の違和感などを具体的に描写しています。
さらに、オンライン授業を通して、学校における「人が集まる」ことの重要性、教室の空間が人の集まりを前提に設計されていることなどを再認識し、学校における「人と人とのつながり」の大切さを訴えます。
また、哲学者のジョルジョ・アガンベンの「大学」に対する考え方を紹介し、学校が単なる知識・情報の伝達場所ではなく、学生の生活形式を規定する場であることを指摘しています。
文章全体を通して、コロナ禍によって変化した教育環境の中で、学校の本質的な役割や意義について深く考えさせられる内容となっています。
学校は、オンライン授業だけでは得られない、大切な経験を提供する場なのですね。
本日は、教員と生徒の関係、そして教育の本質について、2冊の本を紹介しました。
💡 教員と生徒の関係は、リスクとコミュニケーションを伴う複雑なものです。
💡 学校は、生徒と教員がそれぞれの身体でもって生きられる場所です。
💡 学校教育は、子供たちの個性を尊重し、創造性を育む場であるべきです。
