日本の算数・数学教育は世界トップレベルを維持?TIMSS2023の結果から課題を読み解くTIMSS2023に見る日本の算数・数学教育の現状と課題
日本の小中学生の算数・数学の学力は世界トップレベルを維持!しかし、TIMSS2023の結果、理科の成績に課題が。特に、ICT活用が進むも、指導力不足が浮き彫りに。理数への興味関心の男女差、ICT活用への自信と学力の関係性も明らかに。理工系女性の少なさも課題で、未来を担う子供たちの理数教育の質向上に向けた対策が急務。
💡 日本の小中学生の算数・数学の学力は、世界トップレベルを維持しており、高い教育水準であることが示されました。
💡 一方で、理科の成績は低下傾向にあり、特に小学4年生の学力低下が課題として浮き彫りになりました。
💡 理系分野におけるジェンダーギャップも課題であり、女子生徒の理数離れを食い止めるための対策が急務です。
それでは、TIMSS2023の結果を詳しく見ていきましょう。
まずは、日本の学力に関する現状から。
日本の算数・数学の学力は世界トップレベルを維持
日本の児童生徒の学力は世界でどうだった?
トップレベル維持
日本の算数・数学の学力は世界トップレベルを維持しているとのことですが、詳細を見ていきましょう。
公開日:2024/12/17

✅ 2023年のTIMSS調査結果によると、日本は算数・数学と理科の両方で世界トップ水準を維持しました。小学校4年生では算数が世界5位、理科が世界6位、中学校2年生では数学が世界4位、理科が世界3位でした。
✅ シンガポールが全教科・学年で一位となり、台湾と韓国も上位にランクインするなど、東アジアの国々が上位を占めました。
✅ 質問調査の結果では、日本の生徒の中学校2年生における数学と理科の勉強が日常生活に役立つと考える割合は増加傾向にありますが、「得意」と答える割合は減少傾向にあり、特に理科は「得意」と答えた生徒は国際平均を下回りました。
さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.nippon.com/ja/japan-data/h02233/日本の算数・数学の学力は高く評価されています。
しかし、生徒が゛得意゛と答える割合が減少している点は、今後の課題と言えるでしょう。
2023年3月に実施されたTIMSSの結果が発表され、日本の小学4年生と中学2年生の算数・数学の学力は世界トップレベルを維持していることが明らかになりました。
小学4年生の算数は5位、理科は6位、中学2年生の数学は4位、理科は3位と上位グループを維持しています。
今回の調査では、日本はGIGAスクール構想で整備された1人1台端末を用いたCBTで参加しました。
素晴らしい結果ですね。世界トップレベルを維持しているのは、日本の教育の賜物だと思います。GIGAスクール構想も、今後の学力向上に貢献してくれると期待しています!
理科の成績は低下傾向
日本の理科教育、どうなってる?
成績低下、国際順位も下降
理科の成績が低下しているとのこと。
原因や対策について、詳しく見ていきましょう。
公開日:2020/12/08

✅ 2019年のTIMSS調査で、日本の小学4年生の理科の平均得点が03年以来初めて低下した。
✅ 理科の学習意欲は高いものの、学習内容と授業時間の増加にもかかわらず、学力向上につながらなかった点が課題として浮き彫りになった。
✅ 文部科学省は、今回の結果について、得点の上下には様々な要因があるとして、中長期的な分析が必要だと説明している。
さらに読む ⇒朝日新聞デジタル:朝日新聞社のニュースサイト出典/画像元: https://www.asahi.com/articles/ASND85RGRND4UTIL054.html理科の成績低下は、教育現場にとって深刻な問題です。
学力低下の原因を分析し、早急な対策を講じる必要があります。
しかし、今回の調査では、理科の成績が小中学生ともに有意に低下したことが明らかになりました。
特に小学4年生では「知識」領域の得点、中学2年生では「知識」「応用」「推論」の全領域で前回調査より低下しました。
国際的な順位も、小学4年生理科は4位から6位、中学2年生理科は3位から3位に順位を下げています。
理科の成績低下は残念ですね。子供たちが科学に興味を持ち続けるような、楽しい授業作りが求められますね。
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日本の理数教育、ICT活用に課題!男子は理数好き、ICT自信が点数UP。GIGAスクール構想も、教員のICT活用力向上がカギ!女子の理系進学も後押しを。