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「具体美術協会」とは?戦後美術における革新と挑戦の軌跡を紐解く展覧会とは?具体美術協会と戦後日本の美術

戦後日本の美術界を揺るがした「具体美術協会」の革新に迫る!既存の枠を超え、絵画、パフォーマンス、そして世界を舞台に、前衛芸術の最前線を駆け抜けた彼らの軌跡を紐解く。解散50年を記念し、大阪中之島美術館と国立国際美術館で開催される大回顧展。吉原治良を中心とした「分化と統合」をテーマに、多様な表現と普遍的な理念を再発見する、刺激的な展覧会。

「具体美術協会」とは?戦後美術における革新と挑戦の軌跡を紐解く展覧会とは?具体美術協会と戦後日本の美術

📘 この記事で分かる事!

💡 具体美術協会は、吉原治良を中心に結成され、絵画、彫刻、パフォーマンスなど、多様な表現で戦後美術に革新をもたらしました。

💡 「シュルレアリスム宣言」100周年記念展や、具体美術協会解散50年記念展を通して、日本の美術団体の変遷を辿ります。

💡 本記事では、自由美術家協会の変遷、具体美術協会の革新性、そして展覧会を通して得られる学びをまとめました。

それでは、具体美術協会を中心に、戦後美術における革新と挑戦の歴史を、皆さんと一緒に見ていきましょう。

自由美術家協会:戦前からの変容と戦後の限界

戦後、自由美術家協会はどのように変化したか?

再建され、連合展に参加

はい、本展覧会では、戦前から戦後にかけての日本のシュルレアリスムの展開を、幅広く知ることができます。

シュルレアリスム宣言』年シュルレアリスムと日本」(板橋区立美術館)レポート。戦前・戦中期の前衛画家たちの夢と恐れと希望
シュルレアリスム宣言』年シュルレアリスムと日本」(板橋区立美術館)レポート。戦前・戦中期の前衛画家たちの夢と恐れと希望

✅ 「シュルレアリスム宣言」100周年を記念した展覧会「『シュルレアリスム宣言』100年 シュルレアリスムと日本」が、東京・板橋区立美術館で開催されています。

✅ 本展では、戦前~戦後の絵画や写真など約120点を展示し、日本のシュルレアリスムの展開を概観します。

✅ 特に注目すべき点は、東郷青児、古賀春江、福沢一郎といった先駆的な作家の作品に加え、戦後の具体美術協会を創始した吉原治良、京都で前衛的な洋画を制作した北脇昇らの作品も展示されていることです。

さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/surrealism-and-japan-report-202403

東郷青児や古賀春江といった先駆者の作品に加えて、吉原治良や北脇昇など、具体美術協会の作家の作品も展示されているのは興味深いですね。

第二次世界大戦前、自由美術家協会はシュルレアリスムや抽象美術を取り入れた若手作家によって設立されました。

しかし、日中戦争の勃発により、抽象主義は国家秩序に反抗する動きとして警戒され、協会は名称変更を余儀なくされました。

戦後、自由美術家協会は再建され、他の美術団体とともに「美術団体連合展」に参加しました

しかし、連合展は美術団体の限界を露呈させ、作品に団体の特徴が顕著に示されるには至らなかったため、美術団体が美術運動の主体として不十分であるという認識が生じました。

自由美術家協会の動向は、戦後の日本の美術界における美術団体の変化と、それらの限界について考察する上で重要な事例となります。

自由美術家協会から具体美術協会への流れを知ることで、戦後の日本の美術界の変化をより深く理解できそうですね。ありがとうございます!

具体美術協会:戦後日本の現代アートに新たな風を吹き込む

具体美術協会はどんな特徴を持つ美術団体だった?

枠を超えた活動

はい、具体美術協会は、吉原治良の「人の真似をするな」という理念のもと、常に新しい表現に挑戦し、国内外で高い評価を得ています。

具体美術協会とは?海外でも評価された日本の前衛美術グループを解説!
具体美術協会とは?海外でも評価された日本の前衛美術グループを解説!

✅ 具体美術協会は、吉原治良が中心となって1954年に結成された、戦後日本の前衛美術グループであり、絵画・彫刻・インスタレーション・パフォーマンスなど、型にとらわれない表現を特徴としています。

✅ 具体は、吉原治良が提唱した「人のまねをするな」「これまでになかったものを創れ」という理念のもと、常に新しい表現に挑戦し、国内外で高い評価を得ています。

✅ 具体は、メンバーの作品がニューヨークのグッゲンハイム美術館で回顧展が開催されるなど、現在も世界的に注目されています。

さらに読む ⇒アートのイロハが分かるメディア イロハニアート出典/画像元: https://irohani.art/study/28670/

具体美術協会が、従来の美術の枠を超えた活動を行ったという点が印象的ですね。

野外展やパフォーマンスは、当時の人々に大きな衝撃を与えたことでしょう。

具体美術協会は1954年、画家・吉原治良が兵庫県芦屋市で若手アーティストを集結させ、創設されました。

具体美術協会は、従来の美術の枠を超えた活動を展開しました。

野外展やデパートの屋上での展示、舞台を使ったパフォーマンスなど、従来の美術館やギャラリーの枠を超えた場所で作品を発表しました。

また、機関誌「具体」を発行し、国際的な視野を示しました。

具体美術協会の代表的な作家には、吉原治良、白髪一雄、田中敦子、元永定正、嶋本昭三などがいます。

彼らは、足で絵を描く「フット・ペインティング」、電気を使った「電気服」、水や土を使った作品制作、パフォーマンス主導のスケールの大きな創作など、従来の技法にとらわれない表現を追求しました。

具体美術協会は、戦後日本の現代美術に大きな影響を与え、国際的な前衛芸術運動の重要な拠点となりました。

吉原治良の「人のまねをするな」という理念は、現代のクリエイターにも響くものがありますね。私も、自分らしい表現を追求したいです。

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具体美術協会、解散50年記念!「分化と統合」をテーマに、型破りな表現で世界を魅了した具体の軌跡を辿る、大阪中之島美術館と国立国際美術館の共同大回顧展。