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アニッシュ・カプーア展:巨大彫刻から監視社会への問いかけ?カプーアの芸術:彫刻、監視社会、そして自由への眼差し

巨大彫刻で世界を魅了するアニッシュ・カプーア。表参道GYREGALLERYで開催中の展覧会では、監視社会をテーマに、圧倒的なスケールで人間の内面を揺さぶる。風景を映し込む《クラウド・ゲート》で知られるカプーアが、情報化社会における“天井のない監獄”を表現。資本主義への反逆、東洋思想に基づいた視覚体験を通して、自由を問いかける。紅葉の表参道とともに、深遠なるカプーアの世界へ。

アニッシュ・カプーア展:巨大彫刻から監視社会への問いかけ?カプーアの芸術:彫刻、監視社会、そして自由への眼差し

📘 この記事で分かる事!

💡 別府公園で開催された芸術祭「アニッシュ・カプーア IN 別府」では、彫刻と建築を融合した新作や、代表作《Sky Mirror》などが展示されました。

💡 東京・表参道のGYRE GALLERYで開催中の展覧会では、監視社会をテーマに、人間の内面と自由を問いかける作品が展示されています。

💡 カプーアの作品は、視覚的な喜びと深い洞察力を与え、社会の鏡として機能します。

それでは、まず今回の記事でご紹介する、アニッシュ・カプーアの作品について、3つのポイントに絞ってご紹介します。

巨大彫刻の挑戦:公共空間と社会への問いかけ

カプーアの代名詞、周囲を映す彫刻は?

《クラウド・ゲート》などステンレス作品

アニッシュ・カプーアの芸術祭、別府での展示、どれも素晴らしいですね。

日本初公開作品《》も展示。「アニッシュ・カプーア別府」開催
日本初公開作品《》も展示。「アニッシュ・カプーア別府」開催

✅ 国際的に活躍するアーティスト、アニッシュ・カプーアによる個展形式の芸術祭「アニッシュ・カプーア IN 別府」が別府公園で開催。

✅ 公園内に、彫刻と建築が融合した新作《Void Pavilion V》、ドローイングや彫刻、映像作品を展示する「コンセプト・オブ・ハピネス」、日本初公開の《Sky Mirror》の3つのプロジェクトを展開。

✅ 会期は2018年10月6日(土)〜 11月25日(日)。毎週土曜日には鑑賞ツアーも開催予定。

さらに読む ⇒出典/画像元: https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/anishkapoorinbeppu

カプーアの巨大な作品は、鑑賞者の視覚体験を揺さぶり、自然の中に現れる作品は、私たちに様々な感情を抱かせますね。

カプーアは、巨大なスケールの作品も多く手がけ、《マルシュアス》(2002、テート・モダン)や《リヴァイアサン》(2011、グラン・パレ)といった作品を発表しています。

ステンレス製の作品群は彼の代表作となり、《クラウド・ゲート》(2004-06、シカゴ)のように周囲の風景を映し込むことで、鑑賞者の視覚体験を揺さぶる作品を制作しました。

2012年にはロンドン・オリンピックの記念モニュメント《オービット》を制作し、東日本大震災の復興支援として《アーク・ノヴァ》の設計にも携わりました。

また、2018年には別府で《Void Pavillion V》と、《SkyMirror》を発表し、自然と人間の営みを対比的に表現する作品を発表しています。

カプーアさんの作品は、まるで異次元に迷い込んだような感覚を覚えますね。とても興味深いです!

監視社会への眼差し:アートが問う自由と倫理

カプーア展、現代社会の「天井のない監獄」とは?

監視社会を表現、人間の自由を問う。

現代社会における監視社会、そしてそれらから私たちが受け取る複雑な感情を作品にしている点は、とても興味深いですね。

内覧会レポート】にて「アニッシュ・カプーア_奪われた自由への眼差し_監視社会の未来」開催中(~)
内覧会レポート】にて「アニッシュ・カプーア_奪われた自由への眼差し_監視社会の未来」開催中(~)

✅ GYRE GALLERYで開催中の「アニッシュ・カプーア_ 奪われた自由への眼差し_ 監視社会の未来」展は、現代社会における監視社会と、それに対する人間の内面の情動をテーマとしている。

✅ アニッシュ・カプーアの作品は、監視社会の中で抑圧された人々のカオス(不条理)な感情を喚起し、自己の内面と向き合うきっかけを与える。

✅ 展覧会は、IT技術による監視が拡大する現代において、真の自由とは何かを問いかけ、アーティストの反撃の姿勢を示唆している。

さらに読む ⇒バイリンガル美術情報誌『』出典/画像元: https://onbeat.co.jp/news/271/

監視社会の中で、人間の自由を問いかけるカプーアの姿勢は、私たちに自己の内面と向き合うきっかけを与えてくれそうですね。

近年のカプーアの活動は、現代社会における監視というテーマに焦点を当てています。

展覧会では、ジェレミー・ベンサムのパノプティコンやミシェル・フーコーの「監視社会」の概念を引用し、情報技術の発達による監視の進化、SNSやデータ利用などを通して、現代社会における「天井のない監獄」を表現しています。

彼は資本主義によるアーティストの剽窃に対する反撃を語り、アートを通して、監視下における人間の自由を問いかける展覧会を開催しました。

この展覧会は、2017年の展覧会「コンセプト・オブ・ハピネス_アニッシュ・カプーアの崩壊概論」の続編として位置づけられ、人間の内面にある身体的記憶を呼び起こすことで、「文明」と「野蛮」を対峙させることを目指しています。

アーティストは、コンプライアンスの支配下で忘れられた記憶や混沌とした感情を呼び起こし、人間の内なる自由を取り戻す手段として、詩的な行為の重要性を強調しています。

監視社会というテーマは、現代社会を生きる上で非常に重要な問題提起ですね。作品を通して、深く考えさせられます。

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表参道GYRE GALLERYで、アニッシュ・カプーア展開催!監視社会をテーマに、人間の本質を問いかける。紅葉と共に、カプーアの深遠な世界へ。