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女子枠導入で変わる?STEM分野におけるジェンダーギャップと大学の取り組みとは?STEM分野のジェンダーギャップと女子枠導入の現状

日本の大学入試で広がる「女子枠」。STEM分野のジェンダーギャップ是正を目指し、多様性ある学び舎へ。効果は?課題は?大学の活性化、優秀な女子学生の獲得、そして社会全体のイノベーションへ。賛否両論の中、未来を拓く可能性と、公平性への議論が交差する。女子枠の現状と、その先にある未来を探る。

女子枠導入で変わる?STEM分野におけるジェンダーギャップと大学の取り組みとは?STEM分野のジェンダーギャップと女子枠導入の現状

📘 この記事で分かる事!

💡 STEM分野における女性比率の低さ、ジェンダーギャップ問題の現状について解説します。

💡 大学が取り組む「女子枠」導入の目的、実態、課題について明らかにします。

💡 「女子枠」導入がもたらす効果と、今後の展望について考察します。

本日は、STEM分野におけるジェンダーギャップ問題と、それを解決するための一つの手段として注目されている「女子枠」について、詳しく見ていきたいと思います。

STEM分野におけるジェンダーギャップと女子枠導入の背景

大学入試の女子枠拡大の目的は?

STEM分野のジェンダーギャップ解消

STEM分野におけるジェンダーギャップを埋めるために、様々な取り組みが始まっています。

その中でも、女子学生の理系分野への進出を支援するプラットフォーム「Girls Go STEM!」の活動が注目されています。

全国10大学が参画!山田進太郎D&I財団、STEM(理系)女子の支援を推進する新たな取り組み「Girls Go STEM! 〜大学・高専支援プラットフォーム〜」を設立
全国10大学が参画!山田進太郎D&I財団、STEM(理系)女子の支援を推進する新たな取り組み「Girls Go STEM!  〜大学・高専支援プラットフォーム〜」を設立

✅ 公益財団法人山田進太郎D&I財団は、女子学生の理系分野進出を支援するため、大学・高専と連携し、情報共有、広報支援、ロールモデルの紹介などを実施するプラットフォーム「Girls Go STEM!」を立ち上げました。

✅ このプラットフォームは、大学・高専間の連携を強化し、STEM分野における女子学生の増加を目指し、中高生女子への情報発信やイベント開催を通じてSTEM分野への興味喚起と進路選択を支援します。

✅ 本取り組みは、多様な人材が活躍できる社会の実現を目指し、各機関の活動を表彰するほか、学生のボランティア活動も評価し、10の大学と協力してSTEM分野に関心を持つ女子学生を増やすエコシステム構築を目指します。

さらに読む ⇒PR TIMES|プレスリリース・ニュースリリースNo.1配信サービス出典/画像元: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000022.000083893.html

Girls Go STEM!のようなプラットフォームの存在は、理系分野を目指す女子学生にとって、非常に心強いものになるでしょう。

大学・高専間の連携強化も、大きな効果を生み出すと期待できます。

近年、日本の大学入試において、理工系学部を中心に「女子枠」が急速に広がりを見せています。

この動きの背景には、STEM(科学、技術、工学、数学)分野におけるジェンダーギャップの存在があります

OECD加盟国と比較して、日本の理工系学部の女子学生比率は低い水準にあり、これが問題視されています。

少子化による受験生の獲得競争の激化や、多様性の確保が教育・研究にプラスに働くという認識も、女子枠導入を後押ししています。

文部科学省も多様性確保を推進しており、女子枠は政策的にも支持されています。

メルカリ創業者の山田進太郎氏が設立した山田進太郎D&I財団は、STEM分野における女子学生比率向上を目指し、2035年までにSTEM分野の大学入学者女性比率をOECD平均並みの28%にする目標を掲げています。

なるほど、STEM分野に進む女性を増やすための活動は、非常に重要ですね。2035年までにOECD平均を目指すという目標も、非常に意欲的で素晴らしいと思います。具体的な取り組みについても、もっと詳しく知りたいです。

女子枠導入の実態と大学側の取り組み

女子枠入試の効果は?大学はどう評価してる?

多くの大学が効果を評価。応募状況も良好。

大学入試における「女子枠」導入の動きは、急速に広がっています。

その実態と、大学側の取り組みについて見ていきましょう。

24年度入試では約700人の定員が設けられました。

理工系学部の「女子枠」40大学で700人 「広報が不足、偏見防ぐ対策を」財団調査
理工系学部の「女子枠」40大学で700人 「広報が不足、偏見防ぐ対策を」財団調査

✅ 理工系大学・学部で女性受験生を対象とした「女子枠」入試を導入する動きが広がり、24年度入試では40大学で約700人の定員が設けられたが、一部で定員割れが発生し、広報不足などが課題として指摘されている。

✅ 導入の主な目的は、学部の多様性と活性化、優秀な女子学生の獲得、ジェンダーバランスの改善であり、選抜方法としては学力と意欲を重視する傾向がある一方、学内外から否定的な意見も寄せられており、制度の目的や必要性の発信と、女子枠入学者のスティグマ化を防ぐ対策が求められている。

✅ 文部科学省は、女子枠入試を含むキャンパスの多様性をもたらす入試は有効としつつ、導入理由や入学後に発揮してほしい力を合理的に説明する必要性を指摘しており、財団は、STEM分野に進む女性を増やすための活動を行っている。

さらに読む ⇒高校生新聞オンライン|高校生活と進路選択を応援するお役立ちメディア出典/画像元: https://www.koukouseishinbun.jp/articles/-/11119

「女子枠」導入の効果は、大学によって評価が分かれるようですね。

広報不足や定員割れといった課題も、今後の改善点として注目していく必要があります。

大学側の積極的な取り組みに期待したいです。

2024年1月時点で、山田進太郎D&I財団は女子枠入試を導入している40大学を対象にアンケート調査を実施しました。

その結果、24大学から回答が得られ、多くの大学がその効果を評価していることが明らかになりました。

女子枠導入の主な目的として、学部の多様性と活性化、優秀な女子学生の獲得、ジェンダーバランスの改善が挙げられています

24年度入試の応募状況は良好であり、定員を上回る大学も多く見られました。

導入大学における女子学生比率は10~30%で、大学全体の活性化にもつながっています。

大学側は、広報活動や施設整備、入学後のサポートなど、多角的な取り組みを行っており、今後も「女子枠」を継続する意向を示しています。

東工大は、2024年度入試から総合型・学校推薦型選抜で143人の「女子枠」を導入することを発表し、2050年を見据え、女性研究者や技術者がイノベーションを創出できる環境を整備するべく、学部段階での女子学生比率20%超を目指しています。

多様性確保、優秀な女子学生の獲得、ジェンダーバランスの改善。大学が「女子枠」を導入する目的は、明確で素晴らしいですね。広報活動やサポート体制の充実が、今後の課題ということですね。

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京大が女子枠を導入!多様性促進へ。賛否両論の中、女性活躍とイノベーションに期待。誤解を解く説明、大学の真価が問われる。未来を拓く女子枠の行方は?