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石内都と頭山ゆう紀の二人展「透視する窓辺」とは?KYOTOGRAPHIE2023で問いかける、写真と記憶の物語石内都と頭山ゆう紀、写真を通して「身近な女性の死」に向き合う二人展:透視する窓辺

石内都と頭山ゆう紀による写真展「透視する窓辺」が、京都で開催された国際写真展「KYOTOGRAPHIE 2023」で実現。世代を超えた二人の女性写真家が、「身近な女性の死」というテーマを、写真を通して対話する。母の遺品を写した石内の代表作「Mothers」と、友人の死をきっかけに撮影された頭山の作品が、歴史ある空間で融合。写真表現の新たな可能性を探る、必見の展示。

石内都と頭山ゆう紀の二人展「透視する窓辺」とは?KYOTOGRAPHIE2023で問いかける、写真と記憶の物語石内都と頭山ゆう紀、写真を通して「身近な女性の死」に向き合う二人展:透視する窓辺

📘 この記事で分かる事!

💡 石内都の代表作「Mother's」と頭山ゆう紀の作品を中心に、世代を超えた女性写真家が「身近な女性の死」をテーマに展示。

💡 京都の老舗帯匠の店舗を活かした展示空間で、写真と空間、記憶が融合。写真の普遍性と社会性を探求。

💡 二人の写真家が、写真を通して亡き人とのコミュニケーションを試み、展示を通して新たな関係性を築く。

本日は、写真を通して様々な問いを投げかける二人展「透視する窓辺」について、深く掘り下げていきます。

喪失と対話の始まり

写真展「透視する窓辺」のテーマは?

身近な女性の死

本展は、写真家・石内都と頭山ゆう紀による二人展で、老舗帯匠の店舗である誉田屋源兵衛 竹院の空間を活かした展示です。

喪失」をめぐる人の作家の物語──石内都×頭山ゆう紀「透視する窓辺」
喪失」をめぐる人の作家の物語──石内都×頭山ゆう紀「透視する窓辺」

✅ 国際写真展「KYOTOGRAPHIE 2023」のプログラム「透視する窓辺」展は、写真家・石内都と頭山ゆう紀による2人展で、老舗帯匠の店舗である誉田屋源兵衛 竹院の空間を活かした展示となっている。

✅ 石内都の代表作《Mother゛s》と、頭山ゆう紀の代表作《境界線13》、そして頭山が祖母の介護中に撮影した新作が展示されており、石内は頭山の作品を高く評価し、2人展のコラボレーターとして招いた。

✅ 会場では、石内の《Mother゛s》が展示を通じて変化したことや、2人の作品が互いに影響し合い、展示空間全体を繋いでいる様子が表現されている。

さらに読む ⇒(アートニュースジャパン)出典/画像元: https://artnewsjapan.com/article/952

石内都さんの代表作「Mother゛s」と頭山ゆう紀さんの作品が、互いに影響し合い、展示空間全体を繋いでいる様子は、非常に興味深いですね。

2023年、京都で開催された国際写真展「KYOTOGRAPHIE」のメインプログラムとして、石内都と頭山ゆう紀による二人展「透視する窓辺」が開催されました。

本展は、ケリングの「ウーマン・イン・モーション」の支援を受け、写真を通して「身近な女性の死」というテーマに向き合う、世代の異なる二人の女性写真家による対話的な展示となりました。

石内は、母の遺品を撮影した代表作「Mothers」を展示し、頭山は友人の死をきっかけに撮影した「境界線13」シリーズと、介護中に撮影した新作を発表しました。

石内は、頭山の才能を高く評価し、彼女の作品が自身のテーマと共鳴することから、本展のパートナーに迎えました。

素晴らしい展示ですね!写真を通して、喪失というテーマを深く表現されている点に感銘を受けました。私も、写真表現についてもっと学びたいです。

空間と記憶の融合

写真展、どんな空間?色使いと展示の工夫がすごい?

青・灰色の壁、段差やサイズで視線を惹きつけます。

「BORDER」をテーマにした国際写真祭「KYOTOGRAPHIE」において、石内都と頭山ゆう紀の写真展は際立った存在感を放ちました。

内覧会レポート】「京都国際写真祭」にて、誉田屋源兵衛竹院の間で石内都+頭山ゆう紀「透視する窓辺」開催中(~)
内覧会レポート】「京都国際写真祭」にて、誉田屋源兵衛竹院の間で石内都+頭山ゆう紀「透視する窓辺」開催中(~)

✅ 京都市内各所で開催されている国際写真祭「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭 2023」は、「BORDER」をテーマに、国内外の写真作品を歴史的建造物などで展示。

✅ 石内都と頭山ゆう紀による写真展「透視する窓辺」では、「身近な女性の死」をテーマに、石内の〈Mother’s〉と頭山の新作・過去作を展示し、世代を超えた女性写真家の対話を実現。

✅ ケリングの「ウーマン・イン・モーション」の支援を受け、2人の写真家は写真を通して亡き相手とのコミュニケーションを試み、展示を通じて写真の普遍性と社会性を探求。

さらに読む ⇒バイリンガル美術情報誌『』出典/画像元: https://onbeat.co.jp/news/229/

展示空間は、空間設計にもこだわり、鑑賞者の視線を惹きつけ、作品との時間を長くする工夫が凝らされており、奥深いですね。

展示会場は、1738年創業の帯屋、誉田屋源兵衛竹院の間が選ばれ、建築家の千種成顕(ICADA)が空間設計を手がけました。

石内の作品が飾られた紺色の壁、頭山の作品が飾られた水色の壁、そして両者の作品が混ざり合うシルバーの壁によって構成された展示空間は、石内の好む青系、灰色系の色が用いられています。

石内は、写真が画一的に展示されることを嫌い、段差やサイズの大小を設けることで、鑑賞者の視線を惹きつけ、作品との時間を長くすることを意図しました。

会場の歴史や空気を尊重しつつ、階段上に着物の写真を配置するなど、空間との調和も図られています。

展示空間と写真作品が融合し、記憶を呼び起こすような体験ができるのですね。写真展を通して、新たな視点を得ることができそうです。

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写真家、石内都と頭山ゆう紀による二人展。写真を通して生と死、境界を表現。展示空間で生まれる新たな関係性、そして写真の可能性を探る。