Open Possibilities Logo Menu opener

『センスの哲学』とは?千葉雅也氏が語る「センス」の磨き方とは?千葉雅也『センスの哲学』:理解を深めるためのガイド

哲学者の千葉雅也氏と映画監督・濱口竜介氏の対談!東大映画論授業での出会いから、互いを「怖い」と評した過去を経て、互いを認め合う関係となった二人の対話。千葉氏の『センスの哲学』を軸に、芸術と人間の本能、そして「センス」を磨くことの重要性を探求。単なる美的感覚を超え、人生を豊かにする「自分らしいセンス」とは? 必見の対談!

『センスの哲学』とは?千葉雅也氏が語る「センス」の磨き方とは?千葉雅也『センスの哲学』:理解を深めるためのガイド

📘 この記事で分かる事!

💡 『センスの哲学』は、哲学者の千葉雅也氏が提唱する、誰もが「センス」を磨けるという考えを解説した書籍です。

💡 著書の中で「センス」を「リズムを捉える感覚」と定義し、芸術作品の鑑賞を通して、その磨き方を提示しています。

💡 「センス」は、生まれつきのものではなく、経験と学習によって培われるものと説き、日常生活への応用を示唆しています。

本日は『センスの哲学』について、内容を3つのポイントに絞ってご紹介します。

二人の邂逅と交流

濱口監督と千葉雅也さんの出会いは?

東大の映画論授業

大学時代の出会いから、二人の才能を認め合う関係性が印象的でした。

観賞と制作の深みへ――千葉雅也×濱口竜介『センスの哲学』刊行記念対談
観賞と制作の深みへ――千葉雅也×濱口竜介『センスの哲学』刊行記念対談

✅ 千葉雅也さんと濱口竜介監督の対談は、大学時代からの旧知の仲である二人の「鑑賞と制作」についての深い議論から始まった。

✅ 二人の出会いは、東大の松浦寿輝先生の映画論の授業で、濱口監督が授業初日にブレッソンの映画のショット数を問われ、千葉さんが即答したことがきっかけだった。

✅ 濱口監督は千葉さんの知的な鋭さにずっと感心しており、大学時代は千葉さんを「怖かった」と表現する一方、千葉さんは濱口監督の才能を見抜いていたことを明かす。

さらに読む ⇒本の話~読者と作家を結ぶリボンのようなウェブメディア~出典/画像元: https://books.bunshun.jp/articles/-/9263

お互いの知性と才能を認め合い、謙虚な姿勢で対談する姿は、非常に魅力的でした。

千葉雅也さんと濱口竜介監督の対談は、大学時代からの旧知の仲である二人の「鑑賞と制作」について深掘りしていく。

出会いは、東大の松浦寿輝先生の映画論の授業で、濱口監督はブレッソンの『ラルジャン』の場面で、12ショットを瞬時に数え上げ、千葉雅也さんを驚かせたという。

大学時代、濱口監督は千葉雅也さんを「怖かった」と表現し、その理由は、高校時代からの友だちと話すような速いスピード感とユーモアのある会話についていけなかったからだという。

その後、濱口監督は千葉雅也さんの友達とルームシェアをするなど、交流は続いた。

対談では、千葉雅也さんの著書『センスの哲学』や『勉強の哲学』について話題が及ぶ。

濱口監督は『勉強の哲学』のわかりやすさに衝撃を受けたと語り、千葉雅也さんは大学時代に感じた「怖さ」とは裏腹に、アカデミー賞受賞という実績を残した濱口監督の姿に安心したと述べている。

互いに認め合いながらも、謙虚な姿勢を見せる二人の対談は、今後の二人の活躍を期待させるものとなっている。

お話を聞いて、千葉さんと濱口監督の関係性がとても素敵だと感じました。お互いを尊敬し、刺激し合える関係は素晴らしいですね。

「センス」と人間の深層

「センスの哲学」は、芸術をどのように説明している?

要素の反復と逸脱

本書は、精神分析とマインドフルネスの視点から、現代社会における「意味」への囚われについて考察しています。

マインドフルネスであなたらしく「マインドフルネスで不安と向き合う」ワークブック中古本・書籍
マインドフルネスであなたらしく「マインドフルネスで不安と向き合う」ワークブック中古本・書籍

✅ 本書は、マインドフルネスの実践を通して不安と向き合うためのワークブックです。

✅ 2019年2月28日に星和書店から改訂版が発売されました。

✅ 本書は、店舗受取サービスに対応しており、送料無料でお近くの店舗で受け取ることができます。

さらに読む ⇒トップブックオフ公式オンラインストア出典/画像元: https://shopping.bookoff.co.jp/used/0019207410

「意味」に囚われ過ぎることの危険性、そして人間が本能的に惹かれる「反復と逸脱」について、興味深い内容でした。

千葉雅也氏による『センスの哲学』は、絵画、音楽、映画など様々な芸術ジャンルを横断し、芸術の面白さを「要素の反復とそこからの逸脱」によって説明することで、全芸術論を目指しています。

また、精神分析を用いて、人間がなぜ反復と逸脱に惹きつけられるのかを探求しています。

東畑開人氏は、臨床心理の最先端である「マインドフルネス」と「メンタライゼーション」が、心の次元そのものを体験することを目指している点を指摘し、現代社会において「意味」に囚われ過ぎることの危険性を示唆しています。

千葉氏は人間を「複雑なことをするサルの一種」と捉え、社会規範や制度は本能的行動の迂回であると説明しています。

人間は栄養摂取、危険回避、生殖といった本能的な行動原理に加え、群れを形成するための権力関係にまつわる行動原理も持っています。

対談の中では、芸術が人間の行動原理や社会規範、そして心の働きと深く結びついていることが明らかになり、芸術を通して人間自身について理解を深めることの重要性が示唆されています。

「意味」に囚われ過ぎず、感覚を研ぎ澄ませるという考え方は、新しい視点を与えてくれました。色々なものに触れてみたいと思いました。

次のページを読む ⇒

「センス」は磨ける! 千葉雅也が、美術、音楽、文学を横断し、直観的理解を解き明かす。自分らしいセンスを育み、人生を豊かにするヒントが満載!