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キュビズムとは?ピカソやブラックが切り開いた革新的な絵画表現とは?キュビズム展から読み解く、ピカソとブラックの芸術

20世紀美術を革新したキュビズム。ピカソとブラックが提唱し、対象を幾何学的に分解・再構築する表現は、絵画に新たな視点をもたらした。セザンヌの影響、複数の視点の同時表現、そして抽象への挑戦。初期の分析的キュビズムから総合的キュビズム、その後の美術への影響まで、キュビズムの本質と代表作を解説。ピカソの革新的な作品群を通して、その芸術の深淵に迫る。

キュビズムとは?ピカソやブラックが切り開いた革新的な絵画表現とは?キュビズム展から読み解く、ピカソとブラックの芸術

📘 この記事で分かる事!

💡 キュビズムは20世紀初頭に誕生した、従来の写実主義を覆した革新的な美術運動である。

💡 キュビズムは、ピカソとブラックによって創始され、幾何学的な分解と再構成を特徴とする。

💡 キュビズムは抽象絵画や現代美術に大きな影響を与え、20世紀美術史に重要な位置を占めている。

それでは、今回の記事でキュビズムについて深く掘り下げていきましょう。

キュビズムの誕生と影響

キュビズムが生まれたきっかけは?

セザンヌの回顧展

キュビズム展では、ピカソとブラックを始めとするキュビストたちの作品を通して、キュビズムの歴史と特徴を学ぶことができます。

キュビスムの全体像をつかめるぞ!ピカソ&ブラック発、ダイバーシティに満ちたキュビスムの物語が国立西洋美術館にて展開
キュビスムの全体像をつかめるぞ!ピカソ&ブラック発、ダイバーシティに満ちたキュビスムの物語が国立西洋美術館にて展開

✅ 国立西洋美術館で開催されている「キュビスム展―美の革命」は、ピカソとジョルジュ・ブラックによるキュビスム作品を多数展示しており、キュビスムの特徴や発展を深く理解できる展覧会です。

✅ 特にブラックの作品は、幾何学的形態による構成や複数の視点からの描写など、キュビスムの特徴がとても分かりやすく、セザンヌの影響も強く見られます。

✅ 展覧会後半では、ピカソやブラック以降のキュビスムの発展と影響に着目し、フェルナン・レジェ、フアン・グリス、ドローネー夫妻、シャガールなど、キュビスムを独自に発展させた作家の作品が紹介されています。

さらに読む ⇒アートブックを絵解きする出典/画像元: https://etoki.art/review/6676

ピカソとブラックの作品は、キュビズムの核心を理解する上で非常に重要ですね。

セザンヌの影響も興味深いです。

キュビズムは、20世紀初頭にフランスで生まれた、西洋美術の伝統的な写実主義を打ち破った革新的な美術運動です

セザンヌの回顧展がその誕生のきっかけとなり、ピカソやブラックなどの画家たちが、物体を幾何学的に分解し、再構成するという手法を用いて、従来の絵画表現とは異なる新しい芸術を生み出しました。

キュビズムは、その後の抽象絵画や現代美術に大きな影響を与え、20世紀の美術史において重要な位置を占めています。

代表的な画家には、パブロ・ピカソ、ジョルジュ・ブラック、フェルナン・レジェ、ジャン・メッツァンジェ、フアン・グリスなどがいます。

なるほど、キュビズムの誕生にはセザンヌの影響があったんですね。ピカソとブラックの作品、すごく楽しみです!

キュビズムの特徴と表現

キュビズムは何を特徴とする絵画表現?

幾何学的な形と多視点表現

キュビズムは、対象を幾何学的に分解し、複数の視点から再構成することで、多角的な表現を追求した芸術運動です。

キュビスムとは?歴史や代表的なアーティストと芸術作品をわかりやすく解説

公開日:2024/04/03

キュビスムとは?歴史や代表的なアーティストと芸術作品をわかりやすく解説

✅ キュビスムは、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始された20世紀初頭の芸術運動であり、モチーフを立方体のように幾何学的に分解・再構成することで、複数の視点から見た面を一つのキャンバスに収めることを特徴としています。

✅ キュビスムは、プロト・キュビスム、分析的キュビスム、総合的キュビスムと、時代区分がされています。プロト・キュビスムはセザンヌの影響が色濃く、セザンヌ的キュビスムとも呼ばれ、ピカソの「アヴィニョンの娘たち」が代表作です。分析的キュビスムは、対象を小さな切子面に分解し再構成する技法を用い、ピカソの「ウーデの肖像」が代表作です。総合的キュビスムは、分解された要素を再び統合する試みで、パピエ・コレの技法を用い、色彩が豊かになったことが特徴です。

✅ キュビスムは、現代美術においても大きな影響を与えた重要な芸術運動であり、ピカソとブラックの作品以外にも、多くのキュビスムのアーティストや作品が存在します。

さらに読む ⇒西洋美術ナビ出典/画像元: https://bijunavi.com/glossary/cubisme/

キュビズムの時代区分を知ると、作品ごとの違いがより理解できますね。

ピカソとブラックの表現の違いにも注目したいです。

キュビズムの特徴は、物体を幾何学的な形に分解し、異なる視点から見たものを平面に重ね合わせることで、多面的な表現を実現している点にあります。

キュビズムは、初期の分析的キュビズムから、色彩を重視した綜合的キュビズムへと発展していき、その後の芸術運動に多大な影響を与えました。

キュビズムは、西洋美術における革命的な動きであり、現代美術の基礎を築いた芸術運動です。

キュビズムとは、ピカソとブラックが提唱した、複数の視点から見た物の形を一つの画面に表し、物の形を幾何学的な形にするという絵画表現です。

ピカソの代表作「アヴィニョンの娘たち」は、顔は正面、鼻は横など、複数の視点の形態が混在しています。

また、「マンドリンを持つ少女」では、少女の腕は円筒、顔は立方体など、幾何学的な形に置き換えられています。

キュビズムは、セザンヌの作品「リンゴとオレンジ」から影響を受けており、セザンヌは、皿や布、テーブルの脚など、複数の視点からの形態を描き込んでいました。

キュビズムは、従来の自然な形を忠実に描くのではなく、画家が知性的に対象を捉え、幾何学的な形に変換することで、新しい世界を再構築しようとした表現です。

キュビズムって、ただ難しいだけじゃなくて、すごく革新的な表現方法だったんですね。多角的な表現、理解を深めたいです。

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革新的な絵画様式、キュビズム。ピカソとブラックが切り開いた、複数の視点と幾何学的な形による表現。7作品を通してピカソの多様な画風を解説!