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日本の教育における学力調査とジェンダーギャップ:TIMSS、PISA結果から読み解く課題と対策?TIMSS、PISA調査結果からみる日本の教育課題とジェンダーギャップ

日本の数学教育、課題山積!PISA調査で判明した、生徒の数学への興味・関心の低迷。TIMSSの結果からは、男女間の学力格差も浮き彫りに。特に女子生徒の理数離れが深刻化しています。授業改善、社会全体の意識改革、そしてICT活用が急務!文科省は詳細な分析と対策で、未来を担う子どもたちの理数教育を強化します。

日本の教育における学力調査とジェンダーギャップ:TIMSS、PISA結果から読み解く課題と対策?TIMSS、PISA調査結果からみる日本の教育課題とジェンダーギャップ

📘 この記事で分かる事!

💡 日本の学力は国際的に見ても高い水準を維持していますが、近年は順位が低下傾向にあります。

💡 PISAやTIMSSの結果から、思考力や問題解決能力、21世紀型スキルの育成が課題として浮き彫りになりました。

💡 ジェンダー・ギャップの解消、特に理数系分野における女子の進出を促進するための取り組みが重要です。

まず、日本の生徒の学力と、その背景にある課題を理解するため、国際的な学力調査の結果を見ていきましょう。

日本の数学教育における課題:PISA調査とTIMSS調査からの分析

日本の生徒は数学をどれくらい好き?

興味・関心、動機付けが低い

(少し間を置いて)なるほど、TIMSSとPISA、それぞれ異なる視点から日本の教育の課題を浮き彫りにしているのですね。

との最新結果!日本の順位と対策は

公開日:2017/01/24

との最新結果!日本の順位と対策は

✅ TIMSSとPISAはどちらも国際的な学力調査ですが、対象学年や評価内容が異なります。TIMSSは小学校4年生と中学校2年生を対象に、数学と理科の教科理解度を測る一方、PISAは高校1年生を対象に、読解力、数学的リテラシー、科学的リテラシーを現実世界で活用できるかを評価します。

✅ TIMSSもPISAも、日本は過去に上位に位置していましたが、近年は順位が低下しています。これは、日本の教育が知識偏重になり、思考力や問題解決能力の育成が不足していることが要因として挙げられます。

✅ 国際的な学力調査の結果から、日本の教育には、知識だけでなく、思考力、問題解決能力、創造性など、21世紀型スキルを育むことが重要であることがわかります。そのため、学習内容を深めるだけでなく、生徒の主体的な学びを促進し、多様な課題に挑戦する機会を提供することが求められます。

さらに読む ⇒スタディサイト出典/画像元: https://nyushikaikaku.net/pisa-timss/

日本の生徒の数学への関心と動機付けの低さが気になりますね。

OECD平均を下回っているというのは、改善の余地があるということですね。

日本の生徒は、数学への興味・関心数学の勉強への動機付けが低い傾向にあることが、PISAの生徒への質問紙調査から明らかになりました

特に、数学を楽しいと感じたり、将来の仕事に役立つと感じたりする生徒の割合はOECD平均を下回っています。

数学への自信も低く、多くの生徒が数学の授業についていけないのではないかと不安を感じています。

一方で、生徒に起因する学級雰囲気は良好で、生徒の数学の授業に対する態度も良好です。

興味深いことに、保護者の学歴や職業等が生徒の数学的リテラシー得点に与える影響は、OECD平均よりも小さいことが明らかになりました。

TIMSSの児童生徒への質問紙調査では、勉強が楽しいと回答した生徒の割合が高く、学習意欲が高いことが示唆されました。

しかし、PISAの結果と比較すると、数学への興味・関心や動機付けは必ずしも高くありません。

これらの結果は、日本の教育現場における数学教育の課題を浮き彫りにしています。

なるほど。PISAの結果と、生徒たちの回答を合わせて分析することで、日本の学力と学習意欲に関する課題が見えてくるんですね。保護者の学歴が影響しにくいというのは、良い傾向だと思います。

ジェンダーギャップ解消に向けた取り組み:女子生徒の理数分野への関心を高めるために

日本の小中学生で、理数科目の成績や関心で男女差があるって本当?

本当です。

(少し間を置いて)ジェンダーギャップ、これは深刻な問題ですね。

理工系分野における女性の少なさは、日本の国際競争力にも影響する可能性があります。

女性は理系に弱い?専攻分野のジェンダー・ギャップを解消するためには

公開日:2023/12/18

女性は理系に弱い?専攻分野のジェンダー・ギャップを解消するためには

✅ 日本の理工系分野における女性の割合は低水準であり、国際的にみても低い状況です。これは、STEM教育の推進における障壁となっています。

✅ 理工系分野におけるジェンダー・ギャップは、大学進学率の男女差や、理工系学部への進学率の低さ、STEAM教育における女性の比率の低さなどから明らかです。

✅ 女性が理工系分野から遠ざけられている要因としては、社会的なステレオタイプや、理工系分野における女性に対する偏見、女性が理工系分野で成功する可能性に対する不安感などが挙げられます。

さらに読む ⇒女性は理系に弱い?専攻分野のジェンダー・ギャップを解消するためには出典/画像元: https://sdgs.media/blog/16053/

女子生徒の算数・数学、理科の成績が男子よりも低い傾向にあるというのは、早急な対策が必要ですね。

授業内容の改善だけでなく、社会全体の意識改革も必要という点が重要だと思います。

TIMSS 2023の結果、日本の小中学生において、算数・数学、理科の平均得点、関心、意欲ともに、男子の方が女子よりも有意に高いことが明らかになりました。

このジェンダーギャップは、中学校段階から顕著になり、女子生徒へのサポートの弱さを示唆しています

横山教授は、中学校における授業内容の改善や、社会全体の意識改革の必要性を訴え、女子生徒が理数分野を避ける原因となる固定観念を払拭し、理数系分野への進路を選択しやすくする取り組みが重要だと強調しています。

具体的には、学習指導要領の見直しによる分かりやすく興味深い授業の展開や、大学や企業がダイバーシティとインクルージョンを促進することで、社会全体の意識を変えていくことが求められます。

これにより、子どもたちが性別に関わらず理数分野への興味と関心を持ち、将来の進路選択において、理数分野の学びを生かした職業を視野に入れることができるようになることを目指しています。

ジェンダーギャップの是正は、多様な人材を育成し、社会全体の発展にも繋がる重要な課題ですね。ステレオタイプを払拭し、女子生徒が理数系分野に興味を持てるような環境づくりが必要不可欠だと感じました。

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最新TIMSS調査で日本の学力は上位を維持!しかし、理数系科目は男女差が課題。興味関心と自信を育む授業改善が急務。