カイロ旧市街の持続可能な保護？住民参加型まちづくり事業の現状と課題住民参加型まちづくりが目指すもの：カイロ旧市街の歴史的建造物保護

それでは、カイロ旧市街の現状と、そこで行われた住民参加型まちづくり事業について、詳しく見ていきましょう。

カイロ旧市街の持続可能な保護を目指した住民参加型まちづくり事業

この章では、カイロ旧市街の概要について説明します。

世界遺産にも登録されている歴史的な街並みについて、詳しく見ていきましょう。

エジプトはピラミッドだけじゃない、イスラーム建築とカイロ歴史地区の魅力世界遺産に泊まる（第回）エジプト／カイロ歴史地区

✅ カイロは、9世紀から19世紀に建てられた数多くのモスクがあり、イスラーム文化が色濃く残る街として、1979年に世界遺産に登録されました。

✅ カイロは、世界最古の都市の一つであり、「千の塔の都」と呼ばれるほど多くのモスクやミナレットが存在します。

✅ カイロは、ヨーロッパ、アジア、アフリカからの貿易路の要衝であり、イスラーム帝国時代には政治・経済の中心地として栄え、現在もエジプトの首都として重要な都市です。

さらに読む ⇒ジェイビープレス｜リアルな知性で世界に勝つ出典/画像元: https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/79131

カイロが「千の塔の都」と呼ばれるほどのモスクの多さに驚きました。

貿易の要衝であり、政治・経済の中心地であった歴史も興味深いです。

エジプトのカイロ・ダルブアフマル地区のスーク・シラーハ（武器市場通り）地域では、2021年から2022年にかけて、日本建築まちづくり適正支援機構と国士舘大学イラク古代文化研究所が、住民参加型のまちづくり事業を実施しました。

この事業は、文化庁の文化遺産保護国際貢献事業（文化遺産国際協力拠点交流事業）の資金によって行われ、住民の意識啓発と人材育成を通して、歴史的建造物の保護と再利用を促進することを目標としていました。

貴重な情報ありがとうございます！エジプトの首都カイロの歴史的背景を知ることで、この後の事業内容への理解が深まりそうです！

住民参加型のまちづくり促進：ワークショップとオンライン講座

この章では、住民参加型のまちづくり事業、スーク・シラーハでの事例を紹介します。

エジプト観光ブログスーク・シラーハ

✅ カイロの歴史地区はイスラム地区とオールドカイロに分かれており、イスラム地区にあるスーク・シラーハはかつて武器市場として栄えていました。

✅ 現在は鍛冶屋が1軒あるのみですが、かつては金属加工店や武器職人の店が軒を連ねていました。

✅ 今後もスーク・シラーハの魅力を紹介していく予定です。

さらに読む ⇒エジプト観光ブログスーク・シラーハ出典/画像元: https://blog.his-j.com/cairo/2017/07/post-6b5b.html

スーク・シラーハの歴史を知り、再利用を望む住民の思いに触れ、心を揺さぶられました。

オンライン講座も効果的だったようですね。

事業では、まず住民ワークショップを開催し、スーク・シラーハ通りに残る歴史的建造物の利用法について、住民の意見を収集しました。

その結果、住民は歴史的建造物の再利用を望んでいることが明らかになりました。

さらに、オンライン講座を開催し、日本側専門家による中東の都市空間や歴史的建造物再利用の事例を紹介しました。

これらの活動を通じて、住民参加型のまちづくりは、歴史都市カイロにおける地区開発のモデル例となり得ることが示されました。

住民の方々が歴史的建造物の再利用を望んでいるという結果は素晴らしいですね。海外の事例も参考に、より良い街づくりを目指してほしいです。