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キュビズムとは?ピカソとブラックが生み出した革新的な芸術運動とは?キュビズム:誕生から現代美術への影響

20世紀初頭、ピカソとブラックが生み出したキュビズム。それは、対象を幾何学的に分解・再構築し、多角的な視点から世界を捉える革新的な芸術運動。セザンヌの影響を受け、分析的・総合的キュビズムへと発展。コラージュ技法も登場し、現実との境界線を曖昧に。抽象絵画や現代アートにも影響を与え、私たちの日常に新たな視点をもたらす。キュビズムは、美術の常識を覆し、20世紀美術の基礎を築いた。

キュビズムとは?ピカソとブラックが生み出した革新的な芸術運動とは?キュビズム:誕生から現代美術への影響

📘 この記事で分かる事!

💡 キュビズムは、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって創始された芸術運動で、対象を幾何学的な形に分解し再構成する。

💡 キュビズムは、従来の遠近法や写実性を覆し、複数の視点から見た表現を取り入れ、新たな視覚体験を生み出した。

💡 キュビズムは、分析的キュビスムと総合的キュビスムの2つの段階を経て発展し、現代美術に大きな影響を与えた。

さて、本日は20世紀初頭に生まれたキュビズムについて、その誕生から現代美術への影響まで、詳しくご紹介していきます。

キュビズムの誕生と展開

キュビズム、どんな芸術運動?

幾何学で対象を再構築

それでは、キュビズムの誕生とその初期の展開について、詳しく見ていきましょう。

美術解説】ジョルジュ・ブラック「ピカソとともにキュビスムを創設」

公開日:2020/05/21

美術解説】ジョルジュ・ブラック「ピカソとともにキュビスムを創設」

✅ ジョルジュ・ブラックは、ピカソと共にキュビスムを開発したフランスの画家です。彼は、セザンヌの「多視点」のアイデアに基づき、静止したオブジェを複数の視点から見つめることに関心を持ち、ピカソとは異なるキュビスムの解釈を生み出しました。

✅ ブラックは、初期のフォービスムの影響を受けながらも、ピカソとの共同制作を通じて、キュビスムを「分析的キュビスム」と呼ばれるスタイルに発展させました。このスタイルでは、物体は小さな断片に分解され、複数の視点から同時に見ることが可能になります。

✅ ブラックは、ピカソとは異なり、静止したオブジェに焦点を当て、それらを幾何学的な形に分解することで、新たな視覚表現に挑戦しました。特に、彼はセザンヌの理論を基に、「レスタックの家々」などの作品で、伝統的な遠近法を覆す、独自のキュビスムの世界を構築しました。

さらに読む ⇒アートペディア出典/画像元: https://www.artpedia.asia/georges-braque/

ブラックとピカソが協同してキュビズムを「分析的キュビスム」へと発展させた過程は、非常に興味深いですね。

セザンヌの影響、そして静止したオブジェへの着目も、この運動の重要なポイントです。

20世紀初頭、フランスのパリで生まれたキュビズムは、パブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって確立された革新的な芸術運動でした。

キュビズムは、従来の西洋絵画の伝統を覆し、対象物を幾何学的な形に分解し、再構築することで、新たな視覚体験を生み出しました

この運動は、ポール・セザンヌの後期作品に見られる三次元形式の表現に影響を受け、分析的キュビズムと総合的キュビズムの2つの段階を経て発展しました。

分析的キュビズムでは、対象物を小さな切子面に分解し、再構成して描きます。

一方、総合的キュビズムでは、文字、新聞の切り抜き、壁紙など、絵以外のもので画面を構成する「コラージュ」という手法を用いました。

キュビズムが、従来の表現方法を覆すような新しい試みだったということがよく分かりました。セザンヌの理論が、キュビズムの発展に繋がったという点も、大変興味深いです!

キュビズムの幕開け:『アヴィニョンの娘たち』

キュビズムは誰が、どんな作品で始まったの?

ピカソの「アヴィニョンの娘たち」

次に、キュビズムの幕開けとなった『アヴィニョンの娘たち』について見ていきましょう。

ピカソ、ブラック…世紀初頭の一大ムーブメント「キュビスム」の全貌を知る国立西洋美術館にて「パリポンピドゥーセンターキュビスム展―美の革命ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」が開幕
ピカソ、ブラック…世紀初頭の一大ムーブメント「キュビスム」の全貌を知る国立西洋美術館にて「パリポンピドゥーセンターキュビスム展―美の革命ピカソ、ブラックからドローネー、シャガールへ」が開幕

✅ キュビスムとはピカソとブラックによって始まった20世紀初頭の芸術運動で、物体を幾何学的な面や形に分解し、再構成することで伝統的な遠近法を捨て去った「美の大革命」です。

✅ 本展では約140点の作品を通して、キュビスムの誕生から進化、そして様々な派生形態までを14の章立てで解説しています。特にポンピドゥーセンターの所蔵作品が中心で、50点以上が日本初公開となります。

✅ キュビスムは当時、多くの芸術家に影響を与え、シャガールやモディリアーニなど、キュビスムとは異なるイメージの画家もキュビスム風の作品を制作しました。本展ではキュビスムが当時の芸術界に与えた影響の大きさを垣間見ることができます。

さらに読む ⇒ジェイビープレス|リアルな知性で世界に勝つ出典/画像元: https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/77358

ピカソの『アヴィニョンの娘たち』は、キュビズムの出発点として、非常に重要な作品ですね。

従来の表現を覆すような大胆な表現に、驚かされます。

キュビズムの出発点となるのは、パブロ・ピカソの1907年の作品『アヴィニョンの娘たち』です。

この作品は、従来の絵画に見られた遠近法や写実性を放棄し、複数の視点から見た人物像を組み合わせ、幾何学的な形を用いて表現しました

ピカソは、セザンヌが提唱した「自然を円筒、球、円錐として捉える」という方法をさらに発展させ、キュビズムの基礎を築いたと言えるでしょう。

ジョルジュ・ブラックもキュビズムの創始者として知られており、ピカソと共同でこの新しい芸術運動を確立しました。

彼ら二人は、キュビズムを確立するまでに多くの作品を制作し、互いに影響を与え合いながら新しい表現方法を探求していました。

従来の絵画の概念を覆すような作品が生まれた背景には、セザンヌの影響があったんですね。勉強になりました。

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キュビズム、それは20世紀美術を変えた革新! 分析から総合へ。コラージュと立体が現実を揺るがす。多角的視点、新たな表現。未来を創る、その影響力。