徴兵制度って何? 米・韓・ノルウェーの事例から考える徴兵制度の未来(?)各国の徴兵制度:米国の女性徴兵義務化の議論から、ノルウェーの男女平等な徴兵制まで
揺れ動く世界の徴兵制度。アメリカは女性徴兵や自動登録を検討、韓国では少子化とジェンダー平等が課題に。ノルウェーの男女平等な兵役制度や、イスラエル、北朝鮮など、世界各国の事例を紹介。 明治時代の徴兵制と戦争の歴史を振り返り、平和への問いを投げかける展示。
💡 米国では女性の徴兵義務化や自動登録システムの導入が議論されており、徴兵制度の改定が検討されています。
💡 韓国では男性が義務として兵役を経験し、少子化やジェンダー平等観点から女性徴兵制も議論されています。
💡 ノルウェーは男女平等な徴兵制を導入し、女性の軍参加を推進。性別に関わらず、国民の義務となっています。
それでは、各国の徴兵制度について詳しく見ていきましょう。
まずは、アメリカの現状からご紹介します。
米国の徴兵制度改定:女性兵役義務化と自動登録システム導入の議論
米軍は徴兵制度をどう変えようとしている?
女性も対象に、自動登録へ
徴兵制度の改定は、米軍の即応性や兵員確保の課題を背景に議論されています。
女性徴兵義務化は、一部で支持を得る一方、保守派からは反対の声も上がっています。
公開日:2024/07/04

✅ 米軍は50年以上徴兵制度を実施していないが、米議会は女性を徴兵の対象に含めることや、招集対象の若者を自動的に登録する仕組みの導入など、徴兵制度の改定を検討している。
✅ 米議会が徴兵制度の改定を検討する背景には、米軍の即応性の問題と、兵員集めに苦労しているという事情がある。
✅ 徴兵制度の改定案は、女性を徴兵対象に加えることについては一部超党派の支持がある一方、保守的な共和党員から強い反対の声が上がっている。
さらに読む ⇒朝日新聞+:世界のいまを伝えるウェブメディア出典/画像元: https://globe.asahi.com/article/15326954女性の徴兵義務化や自動登録システムの導入など、議論が活発に行われているんですね。
特に、自動登録については、今後の兵員確保に大きく影響しそうです。
米議会では、徴兵制度の改定が議論されており、特に女性を徴兵対象に含めることや、招集対象の若者を自動的に登録する仕組みの導入などが検討されています。
この議論の背景には、米軍の即応性の問題や兵員集めに苦労しているという事情があります。
2024年6月14日、米下院本会議では年次国防政策法案が可決され、この法案には徴兵登録を自動化する提案が含まれています。
一方、上院軍事委員会では、徴兵登録義務を女性に広げる法案が可決されました。
この提案は、軍事専門家からなる委員会が2020年に「米国の国家安全保障上の利益である」との提言を出したことに基づいています。
しかし、この提案は共和党の保守派議員から反対の声も上がっており、女性を徴兵の対象にするという考えを「軍隊内で暴れ狂っている進歩主義傾向」と批判する声も出ています。
徴兵制度の改定は、米国の軍事政策の大きな転換点となる可能性があり、今後の議論が注目されます。
アメリカの徴兵制度、興味深いですね。日本も他人事ではないと感じました。兵役制度の議論が活発化している背景を理解することが重要ですね。
韓国の徴兵制度:歴史と課題
韓国の兵役制度は男性にとってどんな課題?
人生計画への影響
韓国では、男性に兵役義務が課せられ、厳しい訓練が行われています。
少子化やジェンダー平等への配慮から、女性徴兵制も議論されています。

✅ 韓国の徴兵制度は、北朝鮮の脅威から国を守るため、男性が18歳から30歳まで21〜24カ月の兵役義務を負う。
✅ 兵役中は、早朝ランニングや筋トレ、射撃訓練、行軍、模擬戦闘などハードな訓練を受ける。
✅ 徴兵制度は、少子化や就職の不平等の観点から女性にも兵役を課すことが議論されている。また、BTSの兵役免除問題なども話題となっており、社会情勢によって制度が変更される可能性もある。
さらに読む ⇒|トランジット出典/画像元: https://transit.jp/regular/south-korea/what-militaryservice/韓国の兵役制度は、国民の義務として深く根付いているんですね。
BTSの兵役免除問題など、社会情勢によって制度が変わる可能性もあるというのは、興味深いです。
韓国では、朝鮮戦争による南北分断と休戦状態が続く状況から、国民の義務として男性に徴兵制度が課せられています。
19歳で徴兵検査を受け、現役兵、補充役、戦時勤労役、兵役免除などの判定を受け、現役兵は通常1年半の兵役義務を負います。
少子化による兵力不足が懸念される一方、近年はジェンダー平等観点から女性徴兵制が議論されています。
兵役は男性にとって人生における重要なイベントであり、社会進出や経済活動に影響を与えるため、兵役制度は韓国社会にとって大きな課題となっています。
また、除隊後も8年間は予備役、さらに満40歳までは民防衛として国防の義務が続きます。
韓国の徴兵制度は、その歴史的背景や現状がよく分かりました。少子化や女性の社会進出が進む中で、制度の見直しが議論されるのも当然ですね。
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ノルウェーの男女平等徴兵制から、世界各国の女性兵役事情まで。歴史的資料を通して、徴兵制と戦争の過去を振り返り、平和への問いを投げかける展示。