ストレスと遺伝?世代を超えた影響とは?(多因子疾患、エピジェネティクス)ストレスの影響は子孫に受け継がれる?
高血圧や糖尿病など、多くの人が罹患する多因子疾患。遺伝と環境が複雑に絡み合い発症!理研の研究で、ストレスがエピジェネティックなメカニズムで世代を超えて遺伝することが明らかに。予防可能な高リスク個体の特定や、新たな治療法開発への期待も高まる、注目の研究です。
多因子遺伝の遺伝的基盤
多因子遺伝、何が原因?遺伝子と環境、どちら?
遺伝子と環境、両方の相互作用!
多因子遺伝の遺伝的基盤を支える技術について説明します。
公開日:2023/05/18

✅ 次世代シークエンサーは、1回のランで数百万から数兆の塩基配列を決定できる技術であり、Illumina社が市場シェアの大部分を占めている。
✅ 次世代シークエンサーには様々なプラットフォームがあり、それぞれリード長、出力、エラー率などに特徴がある。
✅ Illuminaシークエンサーの原理は、DNA/RNAを短い断片にし、アダプターを付加してライブラリを作成し、フローセル上で増幅・シークエンスを行う。
さらに読む ⇒じっくり医学講座出典/画像元: https://easy-bio-blog.com/analytical-technique-ngs/次世代シークエンサーの技術革新により、多因子遺伝の研究が加速しています。
様々な病気の解明に繋がることに期待します。
多因子遺伝は、複数の遺伝子と環境因子の相互作用によって決定される形質を指し、身長などのように正規分布を示し、各遺伝子は独立して形質に影響を与えます。
罹患者では、遺伝的影響と環境的影響の総和が疾患の発現リスクとなります。
次世代シークエンシングやゲノムワイド関連研究により、これらの形質に関与する遺伝子が特定されつつあります。
家族歴や生化学的マーカーによって、予防が有効な高リスクの個人を特定することも可能です。
多因子性形質は、特定の民族や地域集団、性別でより高頻度に認められる傾向があります。
次世代シークエンサーのような技術は、遺伝子レベルでの理解を深める上でとても重要ですね。表現活動にも活かせるかもしれません。
研究成果の意義と今後の展望
ストレスが遺伝子に与える影響とは?
遺伝子発現の変化や新たな治療法の可能性。
山口大学の研究グループによる研究成果についてご紹介します。

✅ 山口大学の研究グループは、遺伝的背景の異なるマウスを用いて、ストレスへの適応能力の違いと脳内での遺伝子発現の違いを比較検討しました。
✅ ストレスに適応できたマウス(ストレス耐性マウス)と、適応できなかったマウス(ストレス脆弱性マウス)の脳を調べた結果、側坐核におけるGDNF遺伝子のプロモーター領域のエピジェネティックな遺伝子発現制御の違いが、ストレス反応に重要な役割を果たしていることを発見しました。
✅ この研究は、うつ病などの気分障害におけるストレス脆弱性仮説を支持するものであり、エピジェネティックな遺伝子発現制御が神経可塑性異常に関与し、ストレス反応に影響を与える可能性を示唆しています。
さらに読む ⇒ライフサイエンス新着論文レビュー出典/画像元: https://first.lifesciencedb.jp/archives/2090ストレスと遺伝子発現の関係は、心の健康にも大きな影響を与えることが示唆されました。
今後の研究の進展が楽しみです。
今回の研究は、エピジェネティックな遺伝現象の理解を深め、ストレスが遺伝子発現に与える影響の解明に貢献する可能性があります。
また、Tob遺伝子の発見は、精神的ストレスに対する新たな治療法の開発に繋がる可能性を示唆しています。
これらの研究は、遺伝的要因と環境的要因が複雑に絡み合いながら、私たちの健康や行動に影響を与えていることを示しています。
遺伝子レベルでの研究によって、ストレスに対する治療法が開発される可能性を示唆していることに、とても希望を感じました。
本日は、多因子疾患とストレスの遺伝的影響についてご紹介しました。
今後の研究に期待しましょう。
💡 多因子疾患は遺伝と環境の複雑な相互作用によって発症する。
💡 ストレスはエピジェネティックなメカニズムを通じて世代を超えて遺伝する可能性がある。
💡 次世代シークエンサーなどの技術が多因子遺伝の研究を加速させている。